林啓介『「第九」の里 ドイツ村 板東俘虜収容所』

1914年11月、青島の戦いでドイツ軍が降伏、約4,500名の将兵が捕虜として日本各地の収容所に送られた。約1,000名が収容された板東俘虜収容所は、寛大な捕虜の処遇で知られ、収容所内外での捕虜の活動と日本人の交流は、日本の科学、技術、文化の近代化を促し、日本人がドイツ音楽に邂逅した場でもあった。郷土・徳島県の記憶の継承をライフワークとした林啓介による板東俘虜収容所の歴史解説書。
配信開始日:2025年8月1日
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林啓介(はやしけいすけ)
1934年(昭和九年)、徳島県に生まれる。徳島県内の中学、高校で教員をしていた30代に「徳島作家」に参加して執筆活動を始める。ヴェンセスラウ・デ・モラエス、賀川豊彦、岡本韋庵など徳島ゆかりの人物評伝を執筆。また、第一次世界大戦期、鳴門市大麻町桧(旧・板野郡板東町)に所在した板東俘虜収容所の研究、史実継承にも力を注ぐとともに、当時のドイツ人収容者や子孫との交流を深め、地域創生にも尽力する。昭和44年徳島作家賞、昭和55年徳島県出版文化賞受賞。徳島県立ひのみね養護学校(現・徳島県立ひのみね支援学校)校長、鳴門教育大学非常勤講師などを務めるとともに「阿波の歴史を小説にする会」会長、徳島ブラジル友好協会会長、徳島日独協会副会長、徳島モラエス学会理事長、「とくしま文学賞」随筆部門の選考委員などを務めた。著書は『板東俘虜収容所』(『第九の里 ドイツ村』)、『樺太・千島に夢をかける 岡本韋庵の生涯』『美しい日本に殉じたポルトガル人 評伝モラエス』『賀川豊彦 時代を超えた思想家』、訳書は『板東ドイツ人捕虜物語』『鉄条網の中の四年半 板東俘虜収容所詩画集』『ユダヤ人の墓』など。2015年(平成27年)4月26日逝去。享年81歳。
制作にあたって
電子書籍化にあたり以下の方々のご協力をいただきました。
徳島県立公文書館/徳島県立文学書道館/鳴門市文化交流推進課/鳴門市ドイツ館/北島町立図書館/徳島県観光協会/扶川茂氏著作権継承者(敬称略・順不同)

