夏堀正元『蝦夷国まぼろし 下』

夏堀正元『蝦夷国まぼろし 下』

松前藩下級藩士・和久内進六は、儒学者・堀江諒斎の教えと切支丹侍・佐島種臣やイエズス会士、アイヌとの交流から、いつしか和人、アイヌ、キリシタンによる蝦夷国を夢見つつも、藩士の任務を果たし、出世の道を歩んでいく。しかし、大千軒岳や城下に所在するキリシタンを黙認する松前藩に徳川幕府が目をつけたことで、いつしか進六は苦しい選択を迫られる。江戸初期の松前藩と蝦夷地、そこに生きる真摯な下級藩士と幕府のキリシタン迫害を描く歴史小説の下巻。

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著者:夏堀正元(なつぼりまさもと)

1925年(大正14年)1月30日、北海道小樽市で小地方裁所判事・夏堀悌二郎(のちに北海道会議員を経て公選初代八戸市長)の子として生まれる。1941年(昭和16年)に中央大学予科入学、1944年(昭和19年)旧制早稲田大学国文科に入学。学徒出陣し、戦後大学に戻るが、1950年(昭和25年)に中退、北海道新聞社に入社、東京支社で社会部記者をつとめる。1954年(昭和29年)に退社し、作家活動を開始。1956年(昭和31年)『呪文脱出』を『新潮』に発表し、作家デビュー。1960年(昭和35年)下山事件を題材とした長編小説『罠』で評価を得る。『青年の階段』『海鳴りの街』『北の墓標』『北に燃える』『風来の人』『愛と別れの街』『豚とミサイル』など多数の作品を発表した。1999年(平成11年)1月4日死去。73歳。

制作にあたって

表紙画像:『Carta de algumas novas de Japam』Girolamo De Angelis(Archivum Romanum Societatis Iesu 所蔵 整理番号:Jap, Sin 34, ff.55V-56) イエズス会日本管区アーカイブズより提供いただきました。

この作品の言及

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